SZK GALLERY第1回壁画アートコンペ金賞受賞の松岡しずかの当ギャラリーでの初個展である。壁画製作では、作品と向き合う真摯で一途な姿勢と作品へ捧げるその想いはそのまま作品へと移植され、完成した壁画は、作品の中で息づく生命の体温が観る者の体内にも伝搬してくる、たいへん感銘深いものであった。 SZK GALLERY | ![]() SZK GALLERY壁画作品 |
松岡しずか は、油絵以前、数百年前の時代に確立されているヨーロッパの古典的な絵画技法である「テンペラ技法」を用いて制作している作家だ。決められた手順、厳格なプロセスを経て執拗に描き進んでいくうちに、硬質だった画面の中に生まれてくる、柔らかい空気感に着目し制作している。
今回の展示『柔らかい、ところへ。』では、山の厳しい寒さを耐え、春の柔らかい暖かさを目指して生きる山の動物達をモチーフに選び、作家独自の画面に柔らかさを追い求めて描きあげていく制作スタイルを重ね合わせて制作した作品を展示する。
動物達の思いの先にある柔らかさと、幾つもの工程の果てに画面の中に現れる柔らかさが重なり合う時、そこには奥行きを持った調和が生まれる。
松岡しずか プロフィール | ![]() 第6期六花ファイル選定作品『外の世界へ』 |
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![]() 『Spring!』パネルにキャンバス、白亜、テンペラ、金箔 130.0 cm x 162.0 cm | |
![]() 『乗り越えて』板に石膏、テンペラ、金箔 36.0 cm x 45.0 cm | ![]() 『in the Nest』板に石膏、テンペラ 48.0 cm x 58.0 cm |
![]() 『冬眠』板に石膏、テンペラ 27.3 cm x 22.2 cm | ![]() 『卵 Ⅰ』紙に水彩 8.6 cm x 11.0 cm |
![]() 『NestⅠ』石膏、テンペラ、木の枝、枯葉、樹脂 20.0 cm x 25.0 cm x 15.0 cm | ![]() 『NestⅡ』石膏、テンペラ、木の枝、枯葉、樹脂 50.0 cm x 70.0 cm x 40.0 cm |